【Special Report】疾走プレイリスト×Wings for Life World Run──ワールドラン当日レポート

Photo: Hiroyuki Orihara / Red Bull Content Pool


2016年5月8日(日)滋賀県高島市にて『Wings for Life World Run』が開催された。全世界で同時開催されるこのランニングイベントは、33カ国34会場で一斉にスタートが切られる。スタートから30分後に出発し、徐々にスピードを上げる“キャッチャーカー”に追い抜かれた場所がゴール──つまり、一人ひとりがそれぞれのゴールを持つという、ユニークなイベントだ。

疾走プレイリストはローカルパートナーとして、今回の『Wings for Life World Run』に参加。イベントをさらに楽しむための提案として『Wings for Life World Run』で聴くためのプレイリストを紹介した。



世界中のひとと一緒に走る


今大会には、全世界で130,732人もの人々が参加。世界標準時午前11時(日本時間午後8時)に、33カ国34会場で一斉にスタートが切られる。滋賀県高島市の会場にも年齢、性別、国籍問わず大勢のひとが集まり、車いすランナーの姿も数多く見られた。大会の模様は全世界の会場から生中継されるなど、このイベントの一番のテーマともいえる「世界中のひとと一緒に走る」一体感を、あらゆる面から味わうことができる。



Wings for Life World Runならではの体験

Photo: Yusuke Kashiwazaki / Red Bull Content Pool


日本の参加者たちが必ずと言っていいほど口にするこのイベントの醍醐味は、「声援」と「光の道」だ。

沿道からは、地元高島市のひとたちが次々と声援を送ってくれる。「まるで自分だけを応援してくれているのでは、と思うほど、大きな声で応援してくれた」「ちいさなこどもからお年寄りまで、本当にたくさんのひとがハイタッチで元気をくれて、涙が出そうだった」といった声も。まるで地域ぐるみのお祭りのような雰囲気で、高島市の人々も一体となって楽しみながら参加してくれる。なんとも心が温かくなる体験だ。

また、暗い夜道を走る日本会場では、安全のためにヘッドライトと反射素材のタスキが支給される。大勢のランナーが一斉に走ることで光がキラキラと連なり、「光の道」がまるで天の川のように伸びていくのだ。その光景にランナーたちは目を奪われ、スタートを見届けた応援者たちからも、美しさのあまり思わずため息が漏れた。


ゴール後会場に戻ってきた参加者たちは、メイン会場に設置されたスクリーンやモニター画面で、世界中で行われているレースを見守る。大会が終盤へ差し掛かると、なんと日本人女性が世界トップに躍り出たという報せが。そのまま65.71kmもの距離を走り、女子の世界チャンピオンに輝いたのは、長距離ランナーの吉田香織さん。彼女がゴールを迎えた瞬間、会場内は拍手に包まれ、映像を見ながら涙を浮かべるひとの姿も見受けられた。



参加者の心をつかむ世界規模のイベント


世界同時開催という大規模なイベントでありながらも、地元の人々からの温かい声援に包まれながら、自分だけのゴールを目指して走り抜くといったアットホームさもあわせ持つ『Wings for Life World Run』。走り終えた参加者たちが「本当に楽しかった!」と興奮気味に仲間と言葉を交わす声も多く聞こえ、このイベントならではの空気感が、参加した人々の心を次々とつかんでいく様子が見て取れた。


ランと音楽の関係性を探り続けている『疾走プレイリスト』。今回は、世界中であらゆる人々が参加する『Wings for Life World Run』を舞台に、音楽とプレイリストを活用する方法を提案した。今後も、イベントや大会への参加をはじめ、あらゆる方法で“音楽と走る”体験を共有していく。


Text: Kyoka Sasanuma



今回作成されたプレイリストは、疾走プレイリストAWA公式アカウントよりご視聴いただけます。

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