【Interview】音楽は一番自分らしいところへ帰るためのスイッチ(後編)──荒井玲良 [SUPER☆GiRLS]

アイドルグループ「SUPER☆GiRLS」のメンバーであり、モデルやファッションアイテムのプロデュースだけでなく、走るアイドルとしても活躍の場を広げる荒井玲良さん。心の動きを素直に受け入れ楽しむ彼女にとって、走ること、そして大好きな音楽と向き合うこととは。


ひとから見た自分、未来の自分を思い描く


▶︎ 荒井玲良さんのプレイリストを聴く


--荒井さんにとっての音楽は、どんな役割のものなのでしょうか。


音楽は落ち着くために聴くことがほとんど。意外かもしれないですけど、SUPER☆GiRLSのライブ前ですら、そういうせつない曲を聴いたりしていて。アップテンポなものを聴き「よっしゃ、いこう!」というよりは、今、自分が聴きたいものを入れて自分の良い状態でステージに出て行きたいんです。


でも、ライブ前にメンバーで円陣を組めばテンションが上がって一気にスイッチが入るのでモードが切り替わるんです。そこまでは完全に自分のゾーンに入って、静かに、自分が気持ちよいことを最優先に。ちなみに音楽以外にも「自分が好きな香りをつけてとか、リップを塗ってからじゃないと楽屋から出ない!」みたいな自分のペースがあって。全部もっと早くやればいいんですけど、いつもギリギリになっちゃうからメンバーにも「早く来て!」って言われてしまいます(笑)。そういう自分を自分で面倒くさいなあと思うこともあるんですけどね。自分でもコントロールしきれない自分のリズムに左右されがちです。


--荒井さんは心の動きを楽しみ、それにともなって変化する自分の感情に素直でいる印象を受けました。


自分の今の状況を客観的に、第三者として見るのが好きだっていう一面もあるので。自分が将来どのような仕事をして、どんな生活を送り何を目標にしてるだろうってことを考えるのが好きです。自分がメンバーだったら、スタッフの方だったら、友だちだったら、親だったら。いろんな立場から自分のことを見たらって、四六時中考えてます。でもこれって全然ネガティブな意味ではなくて、自分の現状を把握したいってことなんです。甘くでも厳しくでもなく。高校を卒業してから特にそれは強く感じるようになりました。聴く音楽の選び方はそのときの感情も影響するんですけど、たとえば私は落ち込んだ時、結構落ちるとこまで落ちてから復活するタイプなので、うまくいっていないことがあったら同じようなモードの曲を聴いてから、徐々に気持ちを上げていきます。


--ちなみに、聴いている音楽やそのときに感じていることによって、自分の走るペースは変わったりしますか?


大抵の場合、走っているときの私はゴールした後のことを考えてます。だから、たとえ「ちょっとしんどいな」と思ったとしても「あと何十分後には終わって、こういうことしてるから、がんばろう」って考えてさらに速く走ってしまう。


ハーフの場合はそれで乗り切れるけど、フルだとおそらくそれでは無理。だから、その練習をしなきゃと思ってます。テーマは「いかに飽きないようにするか」(笑)。ちなみにハーフの大会だと音楽は聴かず、走ることに集中してゴールのことだけを考えます。イヤホンが途中で取れて集中力が途切れてしまうのも気がかりで、だったら聴かなくていいなって。私、ほんとにひとつのことしかできないんですよね。でもいつも「自分に負けたくない」みたいな気持ちもあって。今はまだ“せっかちなのにマイペース”っていう状態なので(笑)、この先フルマラソンを走れるようにペースを作っていきたいです。

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私の所属するSUPER☆GiRLSではメンバーそれぞれに「超絶カラー」というものがあって、私の担当はパープル。だからなのか、こういうピンクやレッド系の色が好きです。イヤホンはbeatsのもの。ランニングの時はスパッツだけで、ショーツ重ね履きしないスタイルで走っています。身体のラインの変化にも気づきやすいし、何よりかっこいいなと思って。外国だと同じようにスパッツで走っている人もたくさんいますよね。


Photo: Imai Takashi/Text: Suzuki Emiri


荒井玲良

「avexアイドルオーディション2010」で約7,000人の中から選ばれたSUPER☆GiRLSのメンバー。2014年ホノルルハーフマラソン・ハパルアでは女子15〜19歳の部で準優勝を遂げた。自ら制作にも参加した、自身初のスタイルブック「Am I IDOL? or not?」が好評発売中。

公式BLOG:http://ameblo.jp/sg-reicheru/


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