【Interview】音楽を探り続けて見つけた“自分らしさ” (後編)──三原勇希

音楽番組のMCとしても活躍するモデル・タレントの三原勇希さん。彼女にとってランニングは、日々の習慣のひとつだ。そんな彼女を動かすのはいつだって、大好きな音楽。常に新しい音楽を探し出し、みずからを動かす活力を更新させていく、アクティブなパワーの根源を聞いた。


いいものはいいって自分で体験してから言いたい

▶三原勇希さんのプレイリストを聴く 


--それにしても三原さんは普段からすごくたくさんの音楽を聴いていますよね。プレイリストを拝見しても、ジャンルが幅広い。


2〜3年前くらいから、ジャンルを超えていろいろと聴くようになりました。そもそも最初は、大学のサークルでヒップホップダンスをやっていたので、特に日本語ラップばっかり聴いていたんです。私、掘り下げるのがすごく好きで、結構ひとつのことをとことん探っていくというか……好きなラッパーとかについて、ダンス仲間の男の子たちとあーでもないこーでもないとか、「この曲知ってる?」って語りあうみたいな。


--こんなに可愛いらしい女の子がそういう聴き方をしてるのってすごく興味深いですね。あんまりそういう女子に会わないような……。


確かに、周りの女の子にそういうタイプの子はあんまりいなかったですね(笑)。でもそうやって好きなジャンルを口に出していたりするとお仕事にもつながってくることもあって。音楽を掘り下げる楽しみがさらに増して、どんどんはまっていきました。


--今回作成してくださったふたつのプレイリストは、ヒップホップが中心のものと、ガールズボーカルでまとめたものになっていますね。


ヒップホップのほうは自分が好きなものに特化した選曲になっています。ガールズボーカル中心のものはAWAを使っているひとたちに好きになってもらえそうなものを、と考えて作りました。

曲を選ぶのって、ほんとに楽しいですよね。私は歌い手とかではないので、自分で何か曲を作って披露するってことはないじゃないですか。でもそういうことをしたいっていう気持ちはすごくあるので、誰かのことを想像しながらプレイリストを作るために選曲する、っていうのはDJにも近いものがあるし、すごく楽しいです。


--自分が本当に好きで聴くものと、みんなが好きそうだから聴いてほしいものっていうふたつのプレイリストの差がすごく面白いですね。


ほんとに全然違いますよね(笑)。ヒップホップの曲はオススメして聴いてもらうと「すごくいいね」って言ってくれるひとと「いや全然興味ないし、ヒップホップとか、何?」みたいなひともいて……。自分が本当に好きな曲と、みんなが好きな曲は違う──ひとそれぞれ好みは違うんだなって、ずっと思っていたんです。でもいいものしかいいって言いたくないし、もちろんキャッチーな曲にも好きな曲はたくさんあるしって考えたときに、じゃあその両方を作ろうって思ったんです。2年くらい前から音楽のセレクトのお仕事をさせてもらう機会も多くなって、いまも音楽WEBマガジンのNEXUSとBEEASTでコラムやオススメ音楽の紹介をさせてもらっているんですけど、それをやるようになってから、プレイリストを考えるのがより楽しくなりましたね。


--普段、三原さんは新しい音楽にどこで出会うのでしょうか。ライブやクラブイベントにもよく足を運ばれますか?


多いときは週3とかでライブに行ったりします。ちょっとでも気になるアーティストがいればまずはライブを観に行って、生で聴いて「いい!」と思ったら、改めてCDで聴いてみたりしています。


あとは、大好きなヒップホップ自体がアンダーグラウンドだから、自分から探しにいかないとなかなか情報が見つかりにくかったりするので、昔からネットサーフィンをしてどんどん見つけに行っていました。

あとは好きな系統の音楽がたくさん紹介されているWEBサイトや、自分と好みが近い方がやっているブログとかを見つけると楽しいですね!「そのひとのセレクトだと間違いない!」みたいなのを見つけると、「最近新しい音楽聴いてないな」って思ったときに、チェックしに行ったりします。


--自分から音楽情報を見つけにいく感じなんですね! すごい!


そうなんです。だから、最近AWAみたいなサブスクリプションサービスが始まって、じつはすごく悔しくて!「こんな曲みつけた!」ってなる前にもう全部、私の好みがばれてて、先におすすめされちゃう(笑)。

これまでだったら「自分だけが見つけた曲」みたいな想いもあったんですが、「こういうの好きでしょ」ってどんどん出てきたりすると「好みがばれてる!」って思ううえに、全然知らなかった曲もたくさん出てきて楽しいし……でもこれまで自分で見つけ出してきた身としてはやっぱり悔しいし、負けたくない! みたいな(笑)。 結果、とても楽しんでます(笑)。


--ちなみに最近行ったライブで印象に残ったものがあればお聞きしたいです。


ライブはヒップホップに限らず、洋楽も日本のポップミュージシャンもバンドも、本当にいろいろ行ってます。2015年で個人的に一番よかったものを挙げるとしたら、aikoさんとディアンジェロですね。ディアンジェロはもう伝説的で、単独来日が決まった瞬間にスケジュール帳にチケットの発売日を書き込んで、発売の何分か前からパソコンにはりついて何回もアクセスして、自分で取りました!

aikoさんは、中学生の頃から好きで聴いてたんですけど、ライブは初めて。周りからもずっと「ライブ行った方がいいよ」って言われていたんですけど、もう革命的に楽しくて! もちろん曲も好きですし、盛り上げ方にも魅了されました。トークで全員のお客さんと話すんですよ。お客さんもめちゃくちゃしゃべるし、aikoさんも全部拾う。もう聖徳太子的な(笑)。「こんなライブ観たら絶対好きになるわ!」って思いました。一人の人間として影響を受けましたね。


--ライブで観てきたものを、翌日に走るときのプレイリストに反映させたりすることもありますか?


あります! ライブ会場でCDを買って、すぐに取り込んで、次の日走るときに聴いたりとか。「このCDを聴きたいからこそ走ろう」とか思うこともあります。

あとは、楽曲のBPMが全部出るサービスを使って、BPMを揃えたプレイリストを作ったりもしていて、それを聴くと普段よりもっと長く走れる感じがします。


▶三原勇希さんのプレイリストを聴く 


タイツ一枚で走ることがすごく多いです。なるべく身軽に。最近はこのレモンやライムのようなカラーを差し色にするのが気に入っていて、シューズは軽めのものを選んでいます。2016年春の名古屋ウィメンズマラソンに向けてこのスタイルでしばらく走り込んでいきます。


Photo: Watanabe Akane/Text: Suzuki Emiri


三原勇希

タレント・モデル。2009年から人気音楽情報番組『saku saku』(テレビ神奈川)の4代目MCを3年間務める。現在スペースシャワーTV『SPACE SHOWER COUNTDOWN』、『桜井食堂』、MBS『オレたちゴチャ・まぜっ!』に出演中。

公式ブログ:http://ameblo.jp/yuki-de/


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